CURATION
2026/06/02
住宅ローンで自宅兼店舗は買える?購入前に知っておきたい現実
福岡や北九州で不動産購入のご相談を受けていると、
「自宅兼店舗を購入したい」
「住宅ローンを利用して店舗兼住宅を持ちたい」
というご相談をいただくことがあります。
少し夢のない話になるかもしれませんが、私は不動産エージェントとして、基本的にはあまりおすすめしていません。
もちろん業種や状況によっては選択肢になります。
しかし、これまで多くの不動産購入や不動産売却の相談に携わってきた経験からすると、
家は家で買う。
商売は賃貸で借りる。
これが最も合理的な考え方だと思っています。

なぜ自宅兼店舗をおすすめしないのか?
理由はシンプルです。
事業は変化するからです。
住宅は比較的長期間住み続けることを前提に購入します。
一方で事業は常に変化します。
起業したばかりの頃と、5年後、10年後では必要な環境が大きく変わることも珍しくありません。
35年後も同じ場所で同じ商売をしていますか?
住宅ローンは一般的に35年程度の長期返済です。
しかし、事業に置き換えて考えてみてください。
- 今の事業を35年間続ける予定ですか?
- 同じ場所で35年間営業しますか?
- 従業員が増えても今の広さで足りますか?
- 業態変更の可能性はありませんか?
- より良い立地へ移転したくなることはありませんか?
中小企業の生存率は決して高くありません。
仮に事業が順調だったとしても、
- 店舗を拡大したい
- 人員増加に対応したい
- 駅前へ移転したい
- 新しい事業を始めたい
など、事業環境は変化していきます。
だからこそ、店舗や事務所は不動産賃貸の方が柔軟に対応できます。

自宅兼店舗は住宅ローンが難しいケースも多い
福岡や北九州で自宅兼店舗を探されている方の多くが、
「住宅ローンで購入できますよね?」
と考えられています。
しかし実際はそれほど単純ではありません。
住宅ローンはあくまで居住用住宅を対象とした融資です。
店舗部分の割合が大きい場合や、事業利用が中心となる場合は住宅ローンが利用できないことがあります。
その場合、
- 事業用ローン
- 不動産投資ローン
などを検討する必要が出てきます。
事業用ローンは事業計画が重要
事業用ローンになると、
- どのような事業なのか
- 売上見込みはあるのか
- 返済原資は何か
- 将来の事業計画はどうか
といった内容を金融機関へ説明しなければなりません。
つまり、
「家を買う」という考え方ではなく、
「事業へ投資する」という考え方になるのです。
住宅ローンと比べると審査のハードルは高くなります。
起業初期は身軽さが最大の武器
私は不動産売却や不動産購入の相談だけでなく、起業を考える方からの相談も多く受けています。
その中で感じるのは、
起業初期ほど固定費を増やさない方が良い
ということです。
事業を始めたばかりの段階では、
- どれくらい売上が立つのか
- どんなお客様が来るのか
- 今の場所が最適なのか
まだ分かりません。
だからこそ、
- 店舗は賃貸
- 事務所も賃貸
- 必要に応じて移転
という選択肢を持っておく方が経営の自由度は高くなります。
自宅兼店舗を否定しているわけではありません
もちろん、自宅兼店舗そのものを否定しているわけではありません。
実際に成功している経営者の中には、自宅兼店舗や自社ビルを所有している方もたくさんいます。
ただ、それは事業が安定し、将来の方向性がある程度見えてからでも遅くないと思います。
まとめ|まずは事業を軌道に乗せることを優先しよう
自宅兼店舗には夢があります。
しかし、不動産は夢だけで購入するものではありません。
私は不動産エージェントとして、
- まずは事業を軌道に乗せる
- 家は家として購入する
- 商売は賃貸で柔軟に運営する
という順番をおすすめしています。
福岡・北九州で不動産購入、不動産売却、不動産賃貸についてご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
ライフプランや事業計画も含めて、本当にその不動産購入が最適なのか、一緒に考えさせていただきます。
