CURATION
2025/02/03
不動産業界にはどんな仕事がある?管理・仲介・買取再販・デベロッパーの違い
こんにちは、Revoの安川です。
今回は「不動産業界の仕事の種類」について話します。
一口に不動産業界と言っても、仲介だけではありません。管理会社もあれば、物件を買い取って再販売する会社もあるし、土地を買ってマンションや商業施設を造るデベロッパーもいます。自分で不動産を所有して家賃収入を得る大家業もあります。
不動産エージェントとして仕事をするなら、仲介だけ知っていればいいという話でもありません。
誰がどこで利益を出していて、その人たちと自分たちがどう仕事をするのか。
業界全体を知っておくと、不動産エージェントとしてできる仕事もかなり増えます。
不動産業界の仕事は大きく分けてもかなり種類がある
今回取り上げるのは、主に次の仕事です。
- 賃貸管理
- デベロッパー
- 買取再販
- 賃貸業・大家業
- 不動産仲介
それぞれ儲け方も違えば、必要な知識も違います。
そして、不動産エージェントはこれらの会社やオーナーと取引する機会があります。
賃貸管理業はオーナーに代わって物件を運営する仕事
賃貸管理会社は、アパートやマンションのオーナーから管理を委託され、入居中の物件を管理します。
代表的な仕事は、入居者募集、家賃管理、入居者対応、修繕手配、退去時の対応などです。
オーナーが100戸、200戸を自分一人で管理するのは現実的ではありません。
そこで管理会社が入ります。
管理会社はどうやって収益を得るのか
管理会社の収益の一つが管理手数料です。
僕が見てきた中では賃料の数%という契約をよく見ますが、これは会社や物件、管理内容によって違います。
たとえば家賃10万円の物件を100戸管理し、仮に管理料を5%とすると、
10万円 × 100戸 × 5% = 月50万円
という計算になります。
ただし、当然100戸全部が永久に入居しているわけでもないし、管理コストもかかります。
なので「100戸あれば年間600万円儲かる」という意味ではありません。
管理会社からすると、仲介のように契約のたびに売上が立つ仕事とは違って、管理契約が続いている間は継続して売上が発生するストック型のビジネスというところが特徴です。
なお、現在の賃貸住宅管理業法では、一定規模以上の賃貸住宅管理業者には国土交通大臣への登録が必要です。
入居者募集も管理会社の重要な仕事
入居者が退去すると、次の入居者を募集します。
家賃はいくらにするのか、敷金・礼金はどうするのか、募集条件をどうするのか。
オーナーと相談しながら決めます。
そこで他の不動産仲介会社にも、
「この部屋、募集中です。お客様がいたら紹介してください」
と情報を流します。
不動産エージェントから見ると、ここが管理会社との接点です。
賃貸仲介をやるなら、どの管理会社がどんな物件を持っているかを知っているだけでも仕事はかなり変わります。
家賃滞納・クレーム・設備故障も管理の仕事
管理会社の仕事は、入居者を入れて終わりではありません。
家賃の入金管理もありますし、騒音、水漏れ、エアコン、給湯器などのトラブルもあります。
保証会社を利用している物件では、保証契約の内容に応じて家賃滞納時の保証を受けられる場合もあります。
ただし、法的な明渡しなどが必要になるケースは、管理会社だけで何でもできるという話ではありません。
必要に応じて弁護士などの専門家と連携して対応します。
退去時には原状回復もある
退去時には室内の状態を確認し、修繕やクリーニングについて整理します。
壁や床が傷んでいるからといって、何でも入居者負担になるわけではありません。
通常損耗や経年変化と、入居者の故意・過失による損傷を分けて考える必要があります。
この辺は賃貸実務をするエージェントも理解しておいた方がいいところです。
デベロッパーは「土地から不動産を作る側」
次がデベロッパーです。
デベロッパーは土地を取得し、そこにマンション、オフィス、商業施設、ホテル、住宅地などを企画・開発します。
仲介会社が「今ある不動産をつなぐ仕事」だとすると、デベロッパーはこれから不動産を作る仕事です。
不動産エージェントとデベロッパーはどこで仕事になるのか
一番分かりやすいのが土地です。
デベロッパーは常に、
「マンションを建てられる土地はないか」
「ホテル用地はないか」
「戸建て分譲できる土地はないか」
と探しています。
そこでエージェントが土地所有者から売却相談を受けたら、その土地に合うデベロッパーへ情報を持ち込むことができます。
ただ土地情報をFAXやメールで送ればいいという話ではありません。
用途地域、容積率、建ぺい率、接道、周辺相場などを見たうえで、
「この土地なら、こういう事業ができるんじゃないですか」
というところまで考えられると仕事は強くなります。
デベロッパーの担当者が社内決裁を取りやすい情報を出す
デベロッパーの営業担当者が「この土地欲しいです」と言っただけでは会社は買ってくれません。
社内で決裁を取る必要があります。
だから仲介側としても、相場、周辺取引、賃料、競合、想定ターゲットなど、判断材料をきちんと揃える。
僕はここもエージェントの仕事だと思っています。
相手の担当者が社内で説明しやすい情報を出す。
そうすると、単なる「土地情報を持ってくる仲介」ではなくなります。
買取再販は「買って、直して、もう一度売る」
買取再販会社は、中古マンションや戸建てなどを買い取り、必要なリフォーム・リノベーションを行って再販売します。
利益の考え方をかなり単純化すると、
販売価格 − 仕入価格 − リフォーム費 − その他諸費用 = 利益
です。
だから買取再販では、何より仕入れが重要です。
高く買いすぎれば利益が出ません。
安く仕入れればいいというだけでもなく、最終的にいくらで売れるのかを判断できないといけません。
仲介エージェントにとって「売却情報」が強い理由
売却相談を受けている仲介エージェントは、買取再販会社からすると重要な情報元です。
一般のお客様へ売るより価格が低くなる場合でも、
「できるだけ早く売りたい」
「室内状態が悪い」
「売却後の責任をなるべく軽くしたい」
など、売主の事情によっては業者買取が合うケースがあります。
その場合、複数の買取業者へ相談し、どこがその物件を一番評価するのかを見る。
マンションが得意な会社もあれば、戸建てが得意な会社、一棟収益物件が得意な会社もあります。
だから僕は、買取業者のネットワークを持っておくことは仲介エージェントにとってかなり大事だと思っています。
「専任返し」で再販売を任されることもある
買取会社が物件を購入してリフォームしたあと、再販売を同じ仲介会社へ依頼するケースもあります。
業界では「専任返し」と呼ばれることがあります。
必ず戻ってくるわけではありません。
ただ、買取会社と関係を作っておくことで、
売却相談
↓
業者買取
↓
再販売
と、一つの案件から次の仕事につながる可能性があります。
だから取引が終わったら終わりではなく、業者同士の関係を作っておくことも大事です。
僕の感覚では業者買取になる案件もかなり多い
これは統計ではなく、あくまで僕自身が仲介をやってきた肌感覚ですが、売却案件をやっていると、最終的に不動産業者が買う物件はかなりあります。
だから仲介エージェントにとって、
売却情報を持っていることはかなり強い。
僕はそう思っています。
売却案件があれば一般のお客様へ売ることもできるし、買取会社へ提案することもできる。
土地ならデベロッパーへ持ち込むこともできます。
一つの売却相談から、かなり多くの仕事につながります。
賃貸業・大家業は「不動産を所有する側」
次が賃貸業、いわゆる大家業です。
これは仲介や管理とは違って、自分で不動産を所有し、その物件を貸して家賃収入を得る事業です。
区分マンション、一棟アパート、一棟マンション、オフィス、店舗、倉庫など、対象はいろいろあります。
毎月家賃が入るという意味では継続収入がありますが、当然リスクもあります。
空室、修繕、家賃下落、金利上昇、災害、物件価格の下落などです。
だから「大家業なら安定して儲かる」というほど簡単ではありません。
不動産エージェントにとってオーナーは重要なお客様
不動産を持っているオーナーとは、仕事が一回で終わらない可能性があります。
物件を買う。
入居者を募集する。
管理する。
追加で物件を買う。
最後に売る。
一人のオーナーと長く関係を作ることで、売買、賃貸、管理と複数の仕事につながります。
僕は、不動産エージェントなら「家を買いたい一般のお客様」だけを見るのではなく、オーナーとの関係も作った方がいいと思っています。
不動産仲介は売主と買主、貸主と借主をつなぐ仕事
最後が、不動産エージェントに一番関係の深い仲介です。
大きく分けると、
売買仲介と賃貸仲介があります。
売買なら、売主から物件を預かって購入者を探したり、買主から希望を聞いて物件を探したりします。
賃貸なら、貸主側の物件と借主をつなぎます。
売買仲介は査定から契約・決済まで仕事が続く
売主側なら、
査定
→ 媒介契約
→ 販売活動
→ 購入申込み
→ 条件調整
→ 契約
→ 決済・引渡し
という流れがあります。
買主側なら、ヒアリング、資金計画、物件提案、案内、住宅ローン、契約、決済などがあります。
契約するだけが仲介ではありません。
むしろ契約前の調査や、契約後の決済まできちんと進めるところに責任があります。
売買仲介手数料の「3%+6万円」は固定料金ではない
よく、
「仲介手数料は3%+6万円ですよね」
と言われます。
ただ、これは法律で一律に決められた料金ではありません。
宅建業者が受け取ることのできる報酬には上限が定められており、一定価格以上の売買では「3%+6万円」という速算式がよく使われています。
実際の報酬は、その上限の範囲内で決まります。
また、低廉な空家等については報酬額の特例もあります。
不動産エージェントとしてお客様へ説明するときは、
「法律で3%+6万円を払わないといけません」
とは言わない方がいいです。
賃貸仲介は回転が早いが、細かい実務が多い
賃貸では、
ヒアリング
→ 物件提案
→ 内覧
→ 申込み
→ 入居審査
→ 契約
→ 鍵渡し
という流れになります。
売買より一件あたりの金額は小さくても、動きが速いです。
だから、返信速度、管理会社とのやり取り、初期費用、審査、契約条件など細かい部分をきちんと処理する必要があります。
賃貸の仲介手数料についても上限が法律で定められていて、特に居住用賃貸では、誰からいくら受け取れるのかについてルールがあります。
また、管理会社等から支払われるAD(広告料)は、借主から受け取る仲介手数料とは別のものです。
ここは混同しない方がいいです。
不動産エージェントなら仲介以外の業者も知っておく
僕がこの記事で一番言いたいのは、
「不動産エージェントだから仲介だけ勉強すればいい」という話ではない
ということです。
売却情報を取れば、一般のお客様だけではなく買取再販会社やデベロッパーにも提案できます。
投資家に物件を売れば、その後に管理が発生するかもしれない。
管理しているオーナーが数年後に売却するかもしれない。
一つ一つの仕事がつながっています。
だから不動産業界全体を知っておいた方がいい。
「この案件なら誰に相談すればいいか」が分かるだけでも、エージェントとしてできる仕事はかなり増えます。
全部自分一人でできる必要はありません。
管理なら管理会社、税務なら税理士、登記なら司法書士、建築なら建築士。
誰の力を借りればお客様に一番いい提案ができるのかを知っておく。
それも不動産エージェントの仕事だと僕は思っています。
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