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BLOG 不動産ガイド 相続・空き家 安川 亮介

2026/09/14

相続した実家、売る?残す?まず最初に考えること

親が住んでいた実家を相続することになったとき、「この家、どうすればいいんだろう」と悩む方は少なくないと思います。自分が住む予定はない。でも、すぐ売ってしまっていいのかも分からない。兄弟ともまだちゃんと話していないし、家の中には荷物もそのまま残っている。

こういう状態で、いきなり「売る」「貸す」と決める必要はありません。ただし、何も決めないまま何年も放置するのもおすすめしません。相続した実家については、売却するかどうかを考える前に、まず整理しておいた方がいいことがあります。

今回は、相続した実家を「売るのか、残すのか、貸すのか」で迷っている方に向けて、最初に考えてほしいことを順番に整理します。

まず「誰が相続するのか」を整理する

最初に確認したいのは、その不動産を誰が相続するのかです。実家だからといって、必ず長男が相続するわけでも、一人だけのものになるわけでもありません。

相続人が複数いる場合は、実家を誰が取得するのか、ほかの財産をどう分けるのかなどを家族で整理する必要があります。ここが決まっていない状態で、不動産会社だけ先に呼んで「売ったらいくらですか?」と査定しても、最終的に誰が判断するのかが決まっていなければ話を進めにくくなります。

最初に整理したいこと
相続人は誰なのか、実家を誰が取得する予定なのか、家族の中で実家を使いたい人がいるのか。この3つは早めに確認しておいた方がいいです。

相続登記は「家をどうするか」とは別に考える

「売るかどうかをまだ決めていないので、名義変更も後でいいですか?」と思う方もいるかもしれません。ただ、現在は相続登記が義務化されています。

不動産を相続で取得したことを知った場合、原則として一定期間内に相続登記をする必要があります。売る・売らないの判断とは別の話なので、「まだ決めていないから何もしない」という状態にはしない方がいいです。

登記について分からない場合は、司法書士などの専門家へ確認してください。不動産会社ができることと、司法書士や税理士などの専門家に確認すべきことは分けて考えた方がスムーズです。

次に「この家を今後使う人がいるのか」を考える

相続した実家を売るか残すかで、一番最初に考えたいのは価格ではありません。今後、その家を使う人がいるのかです。

例えば、今は県外に住んでいても数年後に実家へ戻る予定がある。子どもが使う可能性がある。兄弟の誰かが住みたいと言っている。こういう予定があるなら、すぐ売却する必要はないかもしれません。

反対に、相続人全員が別の場所に家を持っていて、「おそらく今後も誰も住まない」ということであれば、残す理由が何なのかを一度考えてみた方がいいです。

実家の場合、「思い出があるから売りたくない」という気持ちも当然あると思います。それ自体がおかしいわけではありません。ただ、残すのであれば、残すことで今後何が必要になるのかも一緒に考える必要があります。

実家は誰も住まなくなっても、お金がかかる

家は、誰も住んでいなくても維持費がゼロになるわけではありません。固定資産税などの税金だけでなく、建物の状態によっては修繕費もかかります。

庭があれば草木の手入れが必要になることもあります。遠方に住んでいるなら、定期的に現地を見に行く必要も出てきます。戸建ての場合は、台風や大雨の後に建物に問題がないか確認した方がいいこともあります。

マンションであれば、誰も住んでいなくても管理費や修繕積立金などの負担は続きます。

だから「売りたくないから、とりあえずそのまま持っておく」と決める前に、一年間でどのくらいのお金が出ていくのかは一度計算してみた方がいいです。

確認するもの 内容
固定資産税等 毎年どのくらい負担しているか
管理費・修繕積立金 マンションの場合は毎月の負担を確認
建物の修繕 屋根・外壁・設備など今後必要になりそうな費用
管理の手間 草刈り、清掃、換気、郵便物、近隣対応など

家の中の荷物が残っていても、まず査定はできる

実家を相続した方からすると、意外と大きな問題になるのが家の中の荷物です。家具、家電、食器、衣類、写真、仏壇など、何十年も家族が暮らしていた家なら相当な量になることがあります。

「全部片付けてからじゃないと、不動産会社に相談できない」と思っている方もいますが、最初の査定や相談の段階であれば、必ずしも全部処分しておく必要はありません。

むしろ先に不動産会社へ相談して、家を売る可能性があるのか、残すのか、どのくらいの価格になりそうなのかを確認してから、片付け方を考えてもいいと思います。

先に何十万円もかけて片付けたりリフォームしたりしてから、「そこまでやる必要はなかったですね」となるのはもったいないです。

「売る・残す・貸す」の3つを一度並べてみる

実家を自分たちで使わない場合、大きく考えると選択肢は「売る」「残す」「貸す」の3つです。

売却する

今後使う予定がなく、維持管理を続ける理由も特にないのであれば、売却は一つの選択肢です。売却すれば、その後の固定資産税や建物管理などからは基本的に離れることができます。

一方で、一度売却すれば当然その家は戻ってきません。家族の中に残したい人がいないかは、売り出す前に確認した方がいいです。

そのまま残す

将来自分や家族が住む可能性があるなら、そのまま所有しておく方法もあります。ただし「残す」と「放置する」は別です。

残すのであれば、誰が管理するのか、年間いくらかかるのか、建物をどの状態で維持するのかまで決めておくことをおすすめします。

賃貸として貸す

「売りたくないけど、誰も住まないなら貸せばいい」と考える方もいると思います。確かに物件によっては賃貸として活用できる場合があります。

ただし、すべての実家が簡単に貸せるわけではありません。立地、建物状態、間取り、設備、必要な修繕費、想定家賃などを見て、貸すためにいくら必要なのかまで計算する必要があります。

例えば100万円かけて修繕しても、それに見合う家賃が取れないのであれば、「貸せるかどうか」ではなく「貸す意味があるのか」というところまで考えた方がいいです。

売るか迷っている段階でも、価格だけは知っておいた方がいい

僕は、相続した実家をすぐ売る必要はないと思います。でも、売るかどうかを決める前に、今売ったらいくらくらいになるのかは知っておいた方がいいと思います。

なぜなら、価格が分からないままでは比較できないからです。

例えば「年間20万円程度の維持費を払いながら10年間残す」という選択をするのであれば、それはそれで一つの判断です。でも、現在の売却価格や今後必要になりそうな修繕費を知らずに「なんとなく残す」のとは意味が違います。

売却査定を取ったからといって、そのまま売らなければいけないわけではありません。まず数字を出して、そのうえで家族で考えればいいです。

共有名義にするなら、その後のことまで考えておく

兄弟姉妹がいる場合、「とりあえず兄弟全員の名義にしておこう」と考えることもあると思います。

ただ、不動産は現金のように簡単に分けられません。将来売却したい、貸したい、建て替えたいとなったときに、共有者同士で調整が必要になる場面があります。

共有そのものが悪いという話ではありません。ただ、今分けやすいからという理由だけで決めるのではなく、5年後、10年後に誰が管理して、最終的にどうしたいのかまで家族で話しておいた方がいいです。

相続人同士の権利関係や遺産分割について判断が必要な場合は、不動産会社だけで判断せず、司法書士や弁護士など専門家への確認も必要です。

相続した実家は「何もしない」が一番分かりにくくなる

相続した直後に、すぐ実家を売る必要はありません。家族の思い出もありますし、気持ちの整理がつかない時期に無理やり決める必要もないと思います。

ただ、「また今度考えよう」を何年も続けると、建物は古くなります。相続人がさらに亡くなれば権利関係が複雑になることもあります。荷物もそのまま、管理する人も曖昧という状態になると、後になればなるほど整理することが増えていきます。

だから僕なら、すぐ売るかどうかではなく、まず「誰の不動産なのか」「誰か使うのか」「持っていると年間いくらかかるのか」「今売るといくらくらいなのか」の4つを整理するところから始めます。

まず整理する4つ
① 誰が相続するのか
② 今後、誰か住む可能性があるのか
③ 維持する場合、年間いくらかかるのか
④ 現在売却した場合、どのくらいの価格になりそうか

相続不動産は「売却ありき」ではなく、一度整理するところから

不動産会社に相談すると、「すぐ売らされそう」と思う方もいるかもしれません。でも、相続した実家については、必ずしも売却が正解とは限りません。

残した方がいい物件もあるでしょうし、貸せる物件もあります。逆に、今後誰も使わず、維持費と管理だけが続くのであれば、早めに売却した方が家族にとって楽になることもあります。

大切なのは、感覚だけで決めるのではなく、実家の状態と価格、維持費、家族の考えを一度並べてみることです。

Revoでは、相続した実家を売ると決めていない段階でもご相談いただけます。「売ったらいくらくらいなのか」「この家は貸せるのか」「残す場合は何を考えればいいのか」など、まず状況を整理するところからご相談ください。

相続した不動産についてお悩みの方へ
まだ売却すると決めていなくても大丈夫です。実家を残す・売る・活用する、それぞれの選択肢から一緒に整理します。

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※相続登記、遺産分割、税金などは個別の状況によって取扱いが異なります。必要に応じて司法書士・弁護士・税理士などの専門家へご確認ください。

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