CURATION
2025/03/09
不動産エージェントの王道は「紹介営業」|僕が一番力と時間を使うべきだと思う理由
こんにちは、Revoの安川です。
今回は、不動産エージェントの「紹介営業」について話します。
会社員として不動産営業をしてきた人からすると、「自分で集客するってどうするんですか?」「紹介営業って何をやればいいんですか?」というところはかなり不安だと思います。
でも僕は、紹介営業は不動産エージェントの本質であり、王道だと思っています。
一番力と時間を使って、繰り返し鍛錬してほしいところです。
紹介営業は、お金がかからず、信用から始められる
僕が紹介営業のメリットとして最初に思うのは、3つです。
- 広告費がほとんどかからない
- 僕の経験では、反響より話が進みやすいことが多い
- 信用のある人からつながるので、お客様との関係を作りやすい
ポータルサイトや一括査定から問い合わせを取ること自体が悪いわけではありません。
でも反響のお客様は、当然ほかの会社にも問い合わせています。
一方、紹介なら、
「○○さんが紹介してくれた安川さん」
という状態から始まります。
ゼロから信用を作るのと、信用のある人からつながって始まるのでは全然違います。
僕は大手仲介会社に入った最初の週に申込みを取りました
僕自身、大手の不動産仲介会社で少しだけ働いたことがあります。
入社して東京で研修を受けて、福岡に戻って初出社。その週の金曜日には申込みをもらいました。
会社からも「最短じゃないか」と言われました。
じゃあ、僕が入社数日でいきなり不動産営業の天才になったのか。
そんなわけありません(笑)。
保険営業をしている知り合いからの紹介です。
僕が不動産仲介を始めることを事前に知っていた人から、
「安川君が仲介やるなら紹介するよ」
と言ってもらっていて、確か警察官の方をご紹介いただき、その方にマンションを買っていただきました。
そのお客様の引っ越しの日に、「お祝いも兼ねて、もう一度紹介のお願いをしてきます」と店長に言ったら、
「俺10年やってるけど、そんなことする人初めて見た」
と言われたんです。
むしろ僕はそこで、
「え、紹介営業ってそんなにやらないんだ」
と驚きました。
なぜ普通の不動産仲介会社は紹介営業をあまりやらないのか
これは会社によって違います。
紹介営業に力を入れている会社も当然あります。
そのうえで、僕が実際に会社員として働いて感じたのは、紹介営業って会社からすると管理しにくいんです。
何件電話した、何件反響対応した、何件査定したという営業なら数字で管理しやすい。
でも、
「昔の知り合いと飯食ってきました」
「税理士さんと関係作ってきました」
「ゴルフ行ってきました」
と言われても、それが仕事なのか遊びなのか、すぐには分かりません。
しかも紹介営業は時間がかかります。
そして、ここからは完全に僕の推測ですが、もう一つあると思っています。
紹介だけで仕事を取れる営業マンを育てると、会社の看板がなくても仕事ができるようになる。
だから、会社側からすると独立されやすくなる。
僕はこれも、会社員型の仲介営業で紹介営業が中心になりにくい理由の一つなんじゃないかと睨んでいます。
違うかもしれませんけどね(笑)。
「会社の看板がなくなったら集客できない」はもったいない
大手不動産会社で実績を出している人と面談することもあります。
仕事はできる。
知識もある。
契約もできる。
でも、
「会社を辞めたら、どうやって集客するんですか?」
となる人が結構います。
僕からすると、
「いや、十分仕事できるじゃないですか」
と思うんです。
会社が用意した反響に対応する能力だけではなく、自分自身に仕事が来る状態を作る。
それが紹介営業だと思っています。
自分一人の力だけで売上を作ろうとしない
もちろん、自分の能力を高めることは大事です。
宅建を取る。不動産を勉強する。ヒアリングを上手くする。契約実務を覚える。
全部必要です。
でも僕は、自分一人の能力だけで数字を作る営業は「単利」みたいなものだと思っています。
自分が10件対応できるところを、努力して15件できるようにする。
成約率10%を15%、20%へ上げていく。
それも大事ですが、自分一人で使える時間には限界があります。
一方、紹介営業は人の力を借ります。
1人のお客様から次の人へ。紹介してもらった相手から、また次の人へ。
これが積み上がっていく。
だから僕は、紹介営業を「複利型の営業」だと考えています。
「人の力を借りる=能力が低い」は逆だと思う
昔、前職でこんなことを言われたことがあります。
僕は収益不動産を販売する会社で、中小企業の社長さんを相手に営業していました。
当時の僕は、28歳くらいまで芸人をやっていて、宅建も3回落ちています(笑)。
不動産営業マンとして、どう考えても高スペックではありません。
それでも、税理士さん、保険営業の方、システム会社の方、社内の上司など、いろんな人の力を借りました。
ある税理士さんから紹介してもらった案件では、
「お前しゃべるな。俺が全部説明するから」
みたいな状態で大きな契約が決まったこともあります。
僕、本当に何もしてないんですよ(笑)。
でも、それでお客様にきちんと説明できて、契約もまとまって、会社にも売上が立つなら、それでいいじゃないですか。
「俺は全部一人でやった」と言われたことがある
前職で売上を上げたとき、飲み会で先輩から言われたことがあります。
「お前の方が売上は上かもしれないけど、俺は一人で全部やったからな」
アポイントを取る。
商談する。
重要事項説明をする。
契約する。
銀行との調整まで全部一人でやった。
「だから俺の方がすごい」と。
僕はそのとき、
「何のために仕事しているんですか?」
と思いました。
自分の成長だけが目的なら、それでもいいのかもしれません。
でも、お客様に一番いい説明をするなら、自分より詳しい人に頼めばいい。
会社に利益を残すなら、チームで一番いい結果を出せばいい。
一人で全部やったという自己満足が目的になったら、本来の目的を忘れている。
僕はそう思っています。
紹介営業で借りられる「人の力」は山ほどある
「自分には人脈がありません」という人もいます。
でも、本当にそうでしょうか。
家族、親戚、兄弟、配偶者、友人、前職の同僚、昔のお客様、ビジネスパートナー、趣味の仲間、コミュニティ。
いろいろあります。
不動産って、誰にでも関係する仕事です。
家を買う人もいれば、売る人もいる。
借りる人もいれば、貸す人もいる。
相続する人もいます。
だから、
「不動産の仕事を始めたから、何か困ったことがあったら言ってね」
と身内に伝えることに、僕はそんなにメンタルブロックを持つ必要はないと思っています。
前職のお客様を持ってくるより、前職の仲間を大事にした方がいい
独立しようとする人の中には、
「会社員のうちにお客様を作って、独立したらこっちに持ってこよう」
みたいなことを考える人もいます。
気持ちは分かります。
独立直後はお客様がいないので不安ですから。
でも僕は、これはやめた方がいいと言います。
会社との契約や顧客情報の扱いの問題もありますし、何より長く商売するなら、そんなところで信用を失わない方がいい。
むしろ会社員の人に覚えておいてほしいのは、
今、一緒に働いている同僚がものすごく大事な人脈だ
ということです。
僕も前職の同僚のお母さんのマンションを売却させてもらったことがあります。
4か月しかいなかった会社の元同僚が、ゴルフコンペや結婚式に来てくれたりもしました。
ちゃんと義理を通して辞めれば、意外と応援してくれます。
SNSは「知らない人から集客するため」だけじゃない
SNSというと、
「Instagramから問い合わせを取る」
「TikTokでバズる」
みたいな話になりがちです。
もちろん、それもあります。
でも僕がSNSで一番大事だと思っているのは、知っている人から忘れられないことです。
「不動産エージェント始めました。引っ越すとき言ってね」
と一回言っても、その人が半年後、1年後に家を買うときには忘れています。
そのときにSNSを見て、
「あ、そういえば安川、不動産やってたな」
と思い出してもらう。
僕はこっちの方が大事だと思っています。
そして発信を続けていると、
「最初は未経験だったけど、結構頑張ってるな」
「宅建の勉強してるな」
「ちゃんと契約してるな」
と、応援が信用に変わっていきます。
そこから紹介が生まれます。
ジョー・ジラードの「250の法則」
紹介営業の話で僕が好きなのが、ジョー・ジラードの「250の法則」です。
考え方はシンプルで、目の前のお客様一人の後ろには、多くの人間関係があるということです。
一人のお客様に嫌われたら、その人だけで終わらないかもしれない。
逆に、一人のお客様に本当に喜んでもらえれば、その人の友達、家族、同僚へ話が広がるかもしれない。
僕自身も、紹介案件をたどっていくと、
「妻の知り合いの、そのまた知り合い」
「弟の奥さんの友達の旦那さん」
「以前SNSから来た社長さんの知り合いの従業員」
みたいなことが普通にあります。
紹介営業って、本当に線でつながっていきます。
紹介が欲しいなら、まず紹介する
紹介が出ないというエージェントに、
「あなたは誰かに人を紹介しましたか?」
と聞いたことがあります。
「してないです」
と言うんです。
それは出ないですよね。
「100人紹介したら100人返ってくる」なんて単純な計算ではありません。
でも、何も与えていないのに、
「誰か紹介してください」
だけ言っていても、なかなか続かないと思います。
僕は、ギブ・アンド・テイクというより、まずギブだと思っています。
自分が持っている情報を教える。
人と人をつなぐ。
困っていることを手伝う。
仕事にならなくても動く。
そういうことを積み重ねた先に、紹介があります。
紹介してほしいなら「紹介してください」と言う
これ、当たり前なんですけど、やっていない人が多いです。
紹介がほしいなら、
「紹介してください」
と言えばいいんです。
「お願いするの格好悪いので」
「自然に紹介が来るのを待ちます」
と言う人もいます。
最初からそんなに自然には来ません。
僕は商品を、
「買ってください、お願いします」
とお願いする営業はあまり好きではありません。
でも紹介については、お願いしていいと思っています。
「もし周りに不動産で困っている方がいたら、ぜひ僕を紹介してください」
普通に言えばいいです。
「誰でもいいので紹介してください」では出にくい
もう一つ大事なのが、ターゲットを絞ることです。
「誰か紹介してください」
と言われても、人はなかなか思い浮かびません。
たとえば今回のお客様が、子どもが生まれて家を買った人だったとします。
だったら、
「同じ部署で、最近結婚した30代くらいの方いませんか?」
と聞いてみる。
いなければ、
「ご両親は今戸建てですか? 年齢的にマンションへ住み替えようかな、みたいな話ってありませんか?」
と聞いてみる。
こうやって具体的にすると、
「あ、そういえば一人いる」
となることがあります。
動画でも安川さんは、紹介依頼では「誰でもいい」ではなく具体的な相手をイメージさせることを強調しています。
もちろん、何個も何個もしつこく聞けば嫌になります。
そこは相手の反応を見ながらです。
「僕は紹介で生きています」と先に伝えておく
僕は、
「僕、紹介で仕事してるんですよ」
ということ自体を、相手に伝えておいた方がいいと思っています。
こちらが何か手伝った。
情報を教えた。
人を紹介した。
すると相手が、
「何か返したいな。安川は何が嬉しいんだっけ?」
と考える。
そのとき、
「あ、紹介で仕事してるって言ってたな」
と思い出してもらえる。
紹介が欲しいなら、紹介が嬉しいということ自体を相手に伝えておく必要があります。
契約後は、お客様の満足感をきちんと言葉にする
紹介依頼をするときは、タイミングもあります。
家を買った直後、お客様は、
「本当にこれで良かったかな」
「もっと安い物件があったかな」
と不安になることがあります。
だから、
「本当にいい家を買えましたね」
「あのタイミングで買付けを入れて良かったですね」
と、こちらからちゃんと言葉にする。
お客様自身に「今回の取引は良かった」と感じてもらったうえで、紹介をお願いする。
ただ機械的に、
「紹介ください」
と言うのとは全然違います。
契約後の写真とSNSも紹介につながる
契約が終わったら、
「一緒に写真撮っていいですか?」
と聞くのもいいです。
顔出しが嫌なら隠してもいい。
それをSNSに載せ、お客様にもメンションしてもらえれば、その人の友達にも、
「この人から家買ったんだ」
「この不動産エージェント良さそうだな」
と伝わります。
実際に動画でも、契約後の写真・SNS・メンションを紹介のきっかけとして勧めています。
当然ですが、写真やSNS掲載は必ず本人の同意を取ってください。
紹介料や紹介契約を使うなら、会社のルールを確認する
紹介営業では、紹介してくれた方への謝礼を考えるケースもあります。
ただし、ここは何でも自由にやればいいという話ではありません。
宅建業では、無免許者が反復継続して媒介に当たる行為を行うことはできません。単純な「人をつなぐ紹介」と、物件説明や条件交渉など取引そのものへ関与する「媒介」は分けて考える必要があります。
紹介謝礼や紹介契約を使う場合は、紹介者にどこまで何をしてもらうのか、報酬をどう扱うのかを、所属する宅建業者のルールに沿って確認してください。
紹介が出ないとき、まず自分に矢印を向ける
ここまでやって、それでも紹介が出ない。
あります。
そもそも紹介営業は時間がかかります。
最初から紹介だけで全部回るわけではありません。
ただ、そこで、
「お客様が紹介してくれない」
「周りにいい人がいない」
とすぐ人のせいにしないことです。
僕なら自分に矢印を向けます。
「俺はギブしているか?」
「態度はどうか?」
「人に紹介したいと思われる人間か?」
「そもそも紹介してほしいと伝えているか?」
「一回言っただけで終わってないか?」
「言い方がおかしくないか?」
「応援されているか?」
「信用されているか?」
ここを振り返ります。
動画の最後でも、安川さんは「人のせいにせず、自分に矢印を向ける。途中で諦めない」と締めています。
紹介営業は、すぐ成果が出ないからこそ続ける
紹介営業の一番難しいところは、即効性がないことです。
今日10人に紹介をお願いしたから、明日10件仕事が来るわけではありません。
でも、
人を紹介する。
役に立つ情報を渡す。
SNSで活動を知ってもらう。
既存のお客様を大事にする。
仕事が終わった後も関係を切らない。
そして、紹介してほしいと伝える。
これをずっとやる。
それが少しずつ線になっていきます。
僕は、不動産エージェントが長く仕事を続けるなら、反響を追い続けるだけではなく、自分の名前で紹介が回る状態を作ることが一番大事だと思っています。
だから紹介営業は、不動産エージェントの王道です。
Revoでは、不動産エージェント・不動産営業マン向けに、実際の営業現場で使っている研修を無料で発信しています。今回のような紹介営業、集客、営業トークを学びたい方は、オープンチャット「不動産エージェント研修(Revo)」にご参加ください。
