CURATION
2026/09/14
賃貸の初期費用は安いほど得?10万円以下で探す前に知っておきたいこと
賃貸のお部屋探しをしていると、「できるだけ初期費用を安くしたいです」「できれば10万円以下で入居できる物件を探してください」と相談されることがあります。
こういう相談をされたとき、僕は最初から「そんな物件ありません」とは言いません。実際、敷金・礼金がない物件や、キャンペーンをやっている物件、初期費用を抑えたプランを用意している管理会社もあるので、初期費用がかなり安い物件を探すこと自体は可能です。
ただ、僕がお客様に必ず伝えたいのは、「初期費用が安い=一番得」とは限らないということです。今回は、賃貸の初期費用をできるだけ抑えたい方に向けて、物件を選ぶ前に知っておいてほしいことをまとめます。
初期費用10万円以下の賃貸物件は探せる?
結論から言えば、条件次第では探せます。
例えば、敷金・礼金がゼロの物件、一定期間の家賃が無料になるフリーレント付きの物件、管理会社独自の定額パックなど、最初に必要なお金をかなり抑えられる募集はあります。
ただし、家賃やエリア、入居時期、保証会社の費用、火災保険、鍵交換などによって必要額は変わります。「絶対に10万円以下で入れる」とは言えません。
初期費用を抑えられる代表的な条件
敷金・礼金ゼロ、フリーレント、家賃発生日の調整、管理会社独自のキャンペーンなどがあります。ただし、契約条件は物件ごとに違います。
そもそも賃貸の初期費用には何が入っている?
「初期費用が高い」と言っても、何にお金がかかっているのかを見ないと比較できません。
賃貸契約では、敷金・礼金だけでなく、前家賃、共益費、保証会社の初回保証料、火災保険、鍵交換費用、仲介手数料などが必要になることがあります。
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| 敷金 | 退去時の原状回復費用などに備えて預けるお金 |
| 礼金 | 貸主へ支払う費用 |
| 前家賃 | 入居開始月や翌月分の家賃など |
| 保証会社 | 初回保証料など。金額や割合は契約によって異なる |
| 火災保険・鍵交換等 | 契約条件によって必要となる費用 |
| 仲介手数料 | 仲介会社へ支払う費用 |
なので、A物件は初期費用20万円、B物件は10万円と聞いても、それだけではどちらが得か分かりません。中身まで見て比較する必要があります。
初期費用が安い物件には「安くしている理由」がある
初期費用を抑えて募集している物件には、いろいろな理由があります。
例えば、オーナーが「早く入居してもらいたい」と考えて、礼金をなくしたり、フリーレントを付けたりすることがあります。新築直後や繁忙期のキャンペーンで条件を良くしていることもあります。
逆に、空室期間が長くなっていて、募集条件を変更しているケースもあります。
だから僕は、安いこと自体を悪いとは思いません。ただ、「なぜこの物件はここまで初期費用を下げているんだろう?」というところまで見た方がいいと思います。
立地なのか、築年数なのか、設備なのか、募集時期なのか。それとも単純にオーナーが早く決めたいだけなのか。理由によって意味が全然違います。
安い物件だから住環境が悪い、とは一概に言えない
ここは誤解してほしくないところです。
初期費用が安いからといって、住んでいる人の属性やマナーまで決まるわけではありません。審査基準や保証会社、管理状況も物件ごとに違います。
ただ、お客様から「虫が出ない物件がいい」「騒音が少ない物件がいい」と言われることがありますが、これは初期費用だけでは判断できません。
虫についても、地球上で生活している以上「絶対に出ません」と言える物件はありません。階数、周辺環境、飲食店の有無、ゴミ置き場の管理状況などで可能性は変わります。
騒音も同じで、家賃や初期費用ではなく、建物構造、隣室との配置、道路、共用部などを見た方がいいです。
初期費用を抑えたい場合でも、安さと住環境は別々に確認するのがおすすめです。
初期費用が高い物件にも理由がある
逆に、「初期費用が高いから悪い物件」というわけでもありません。
駅近、新築、築浅、設備が充実しているなど、もともと人気がある物件では、オーナー側が大きなキャンペーンをしなくても入居者が見つかることがあります。
そういう物件では、礼金などが設定されたまま募集されているケースもあります。
なので僕は、初期費用を抑えたいと言われても、「少し初期費用が高くても、条件がかなり合う物件があったら一緒に送ってもいいですか?」と聞くようにしています。
そうすると、「いい物件なら見てみたいです」と言われることが結構あります。
同じ部屋でも「初期費用が安いプラン」と「月額が安いプラン」がある
ここは意外と知られていません。
物件や管理会社によっては、同じ部屋なのに契約プランが複数あることがあります。
例えば、最初の費用を抑える代わりに毎月の賃料が少し高いプラン。逆に、最初に一定の費用を払う代わりに毎月の家賃を抑えられるプランです。
この場合、初期費用だけを見れば前者の方が得に見えます。でも2年、3年と長く住むなら、月額が安いプランの方が総額では安くなる可能性があります。
見るべきは「今日いくら払うか」だけではありません
初期費用+毎月の家賃・共益費×住む予定の月数+更新時の費用などで比べると、支払う総額の違いが見えます。退去時の費用や途中解約の条件も、契約書・見積書で確認してください。
例えば月3,000円違えば、2年間で7万2,000円違う
例えば、初期費用が5万円安い代わりに、家賃が毎月3,000円高いプランがあったとします。
1ヶ月だけ見れば3,000円ですが、2年間なら7万2,000円です。
この例では、家賃差だけで2年間に7万2,000円増え、初期費用の差額5万円を2万2,000円上回ります。更新料などの条件も異なる場合があるため、最終的には見積書で比べてください。
だから「初期費用10万円以下」という条件だけで探すより、どのくらい住む予定なのかまで含めて考えた方がいいです。
分割払いやクレジットカード払いも「安くなる」わけではない
初期費用を一括で払うのが難しい場合、サービスや不動産会社によっては、クレジットカード払いや分割払いを利用できることがあります。
これは、手元にまとまった現金を用意しなくても入居しやすくなるという意味では便利です。
ただし、分割したから費用そのものがなくなるわけではありません。
クレジットカードや分割サービスの条件によっては手数料等がかかることもあります。「分割できる=得した」ではなく、支払うタイミングを分けているという理解で使った方がいいです。
「初期費用を安くしたい」のか「いい部屋に住みたい」のか
僕がお客様に確認するのは、ここです。
「初期費用をできるだけ安くすることが一番大事ですか?それとも、多少初期費用が上がっても部屋の条件を優先したいですか?」
もちろん、予算が決まっている方に高い物件を無理に勧めるという話ではありません。
ただ、「10万円以下」という数字だけで切ってしまうと、本当は家賃も立地も設備もかなり合っている物件が、初期費用が12万円、15万円というだけで候補から外れてしまうことがあります。
それは少しもったいないです。
なので、初期費用が安い物件を中心に探しながら、条件がかなり合う物件については少し予算を超えていても比較してみる。僕はその探し方がいいと思っています。
初期費用は「高い・安い」ではなく総額で比較する
賃貸の初期費用は、安くできるなら安い方が助かります。引っ越しには家具や家電、引っ越し業者など、部屋以外にもお金がかかります。
ただ、初期費用だけを最優先して部屋を決めると、毎月の家賃が高かったり、立地や設備で我慢することになったりして、結果的に「こっちの物件にしておけばよかった」となることもあります。
初期費用を抑えられる物件を探すこと自体は全然問題ありません。
そのうえで、「最初にいくら必要か」「毎月いくらかかるか」「その部屋に何年住む予定か」の3つを一緒に見てみてください。物件を探す時期については、福岡の賃貸を内覧前から探すときの考え方も参考になります。
Revoでは、「初期費用10万円くらいにしたい」「手元のお金をできるだけ残したい」といった相談からでもお部屋探しができます。条件に合う安い物件だけでなく、少し初期費用が上がっても比較する価値がある物件があれば、理由も含めてご提案します。
福岡で賃貸物件をお探しの方へ
初期費用を抑えたい方も、まずは予算をそのまま教えてください。初期費用と毎月の家賃を見ながら、無理のない条件で一緒に探します。
※初期費用、保証料、保険料、鍵交換費用、分割払い・クレジットカード払いの可否や条件は、物件・管理会社・保証会社・利用サービス等によって異なります。実際の契約時には見積書および契約条件をご確認ください。
