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BLOG 不動産研修 賃貸実務 安川 亮介

2026/09/12

賃貸営業は「物件を案内するだけ」では勝てない。Revoの現役エージェントが実践する営業の基本

Revoでは、不動産エージェント・不動産営業マン向けに、実際の現場で使っている営業方法や不動産実務について研修を行っています。

今回のテーマは「賃貸営業」。講師を務めたのは、Revoで実際に賃貸仲介を行っているエージェントです。物件検索や案内のやり方だけではなく、管理会社との関係づくり、お客様への提案、入居審査、申込後の確認、そして紹介につながる営業まで、かなり実務寄りの内容になりました。

今回の研修で中心になった話
賃貸営業は「物件を検索して案内するだけ」の仕事ではありません。お客様が自分で物件を探せる時代だからこそ、営業マンが間に入る意味をどう作るのか。そこが今回の研修の大きなテーマでした。

賃貸仲介は、貸主と借主の間に入る仕事

まず研修の最初に確認したのが、賃貸仲介の基本的な立ち位置です。物件にはオーナーがいて、管理会社や元付会社がいて、そこへ部屋を探しているお客様がいます。その間に入り、条件を整理しながら契約までつなぐのが仲介会社の仕事です。

オーナー側には「できれば良い条件で貸したい」という事情があり、借りる側には「できれば家賃や初期費用を抑えたい」という希望があります。営業マンからすると細かい条件交渉を面倒に感じることもあるかもしれませんが、借りる側がお金や条件を気にするのは当然です。

その両方の立場を理解したうえで、現実的な落としどころを探す。これが賃貸仲介の基本です。

賃貸営業は管理会社との関係づくりでも差が出る

今回の研修でかなり時間を使っていたのが、管理会社との関係についてでした。

今は業者間サイトやWeb上で空室確認ができるケースが増えています。便利になった一方で、昔のように管理会社へ一本一本電話をして、担当者と話しながら物件を確認する機会は減っています。

しかし、賃貸仲介を続けていくうえで、管理会社との関係が重要でなくなったわけではありません。むしろ、普段からきちんと確認する、書類を揃える、申込後の進捗を確認する、無理なことを押し付けない。こうした一つひとつの対応が積み重なって、「この営業なら安心してやり取りできる」という関係になっていきます。

Revoの賃貸エージェントも、最初からすべての管理会社や物件に詳しかったわけではありません。自分がよく扱う管理会社を少しずつ増やし、どのエリアに強いのか、どんな物件を管理しているのか、どういう条件が多いのかを覚えていったそうです。

研修で出た考え方
全部の管理会社を一気に覚えようとするより、「自分がよく扱う管理会社」を作っていく。何度も物件を確認し、何度も契約をすることで、管理会社の特徴も物件の特徴も頭に入ってきます。

分からないことは、変に分かったふりをしない

新人のうちは、管理会社に確認することがたくさんあります。保証会社の条件、必要書類、申込方法、契約条件、鍵渡しの流れ。分からないまま進める方が危険です。

研修では、「最初は慣れていないことを伝えて、ちゃんと一つずつ確認すればいい」という話も出ていました。経験が浅いのに分かったふりをするより、「この内容で揃っていますか」「次に何が必要ですか」と聞く。その方がトラブルは減ります。

申込書をメールやシステムで送った場合も、送って終わりではありません。管理会社側で確認できているか、不足書類はないか、審査はどこまで進んでいるか。必要に応じて確認していきます。

お客様に物件を探させる営業になっていないか

今はSUUMOやHOME’Sなどのポータルサイトを使えば、お客様自身が大量の物件を見ることができます。

だからこそ今回の研修では、「気になる物件があったらURLを送ってください」で終わる営業について、かなり厳しい話が出ていました。

もちろん、お客様から気になる物件を送ってもらうこと自体が悪いわけではありません。好みを知る材料にもなります。ただ、それが営業の中心になってしまうと、結局、お客様自身に物件探しをさせているだけになります。

お客様が探せない物件や、お客様が気づいていない選択肢を提案する。それが不動産営業マンが間に入る意味の一つです。

「駅から近い物件がいい」と言われたから駅近だけを探すのではなく、なぜ駅近がいいのかを聞く。通勤時間なのか、夜道なのか、車を持っていないからなのか。理由が分かれば、「この駅だけではなく、こちらの駅でも条件を満たせますよ」という提案ができます。

「おすすめはありますか?」と聞かれる状態を作る

研修では、居酒屋のおすすめメニューの話も出ました。

飲食店に行って「おすすめは何ですか?」と聞くことがあります。それは、その店のことを知っている人に任せた方がいいと思っているからです。不動産も同じで、営業マンが信頼されていれば、「この条件なら何がおすすめですか?」と聞かれます。

逆に、お客様から言われた物件だけを毎回検索している状態では、なかなかそこまでの信頼にはなりません。

単身ならこのエリアでこのタイプ、ファミリーならこの条件ならこの辺り。自分なりの「今ならこれを提案したい」という物件を持っておく。これも物件知識です。

物件知識は、毎日の積み重ねでしか増えない

今回の研修担当エージェントが特に強く話していたのが、物件情報を自分で蓄積することでした。

気になる物件があれば現地へ行く。写真を撮る。パノラマを撮る。室内を見る。周辺を見る。図面では分からない部分まで確認する。正直、かなり地味な作業です。

しかも、その場ですぐ売上になるとは限りません。

それでも続けることで、「このシリーズならキッチンはこういう感じ」「この管理会社の物件ならこのエリアに多い」「この間取りなら実際の広さはこんな感じ」という情報が自分の中に溜まってきます。

ポータルサイトに載っている情報だけなら、お客様も見ることができます。営業マン側がそれ以上の情報を持っているから、「この人に聞こう」という理由が生まれます。

物件知識は筋トレに近い
一回物件を見たから急に営業が強くなるわけではありません。現地を見る、写真を残す、管理会社を覚える。この地味な積み重ねを続けることで、少しずつ提案のスピードと精度が上がっていきます。

審査が難しそうなお客様ほど、最初のヒアリングが重要

賃貸営業では、どんなお客様でも同じ物件から自由に選べるわけではありません。保証会社や管理会社、物件ごとに入居審査や必要条件が異なります。

だからこそ、審査面で確認事項が多いお客様の場合は、最初のヒアリングが重要になります。

勤務状況や収入、入居人数、契約名義、緊急連絡先、保証人の要否、外国籍の方であれば在留資格や必要書類など、審査に必要となる情報を確認します。ただし、「この職業だからダメ」「この国籍だからダメ」と営業側が勝手に判断するものではありません。

物件、管理会社、保証会社などによって基準は異なるため、必要な情報を確認したうえで、受入条件を個別に確認することが基本です。

選択肢が限られる可能性がある場合も、最初から期待だけを持たせるのではなく、「この条件だと選べる物件が少なくなる可能性があります。その中で探していきましょう」と伝えておく。これもミスマッチを防ぐ営業です。

虚偽の申告で無理に審査を通そうとしない

研修では、勤務先などを事実と異なる内容にして審査を通そうとする、いわゆるアリバイ会社についても話が出ました。

Revoでは、このような方法を使って無理に契約を進めることはしません。

その場で契約が取れれば営業マンには売上が立つかもしれません。しかし、後から虚偽が判明すれば、最終的に困るのはお客様です。管理会社や保証会社との関係にも影響します。

条件が難しいなら、その内容をそのまま伝えたうえで受け入れ可能な物件を探す。研修でも、そこはかなり強く話されていました。

物件のメリットだけでなく、デメリットも先に伝える

営業なので、物件を良く見せたくなる気持ちはあります。しかし研修担当のエージェントは、むしろデメリットをかなり伝えるタイプだと話していました。

音が気になる可能性がある。周辺環境に特徴がある。収納が少ない。初期費用が高い。退去時の条件がある。こうした部分を契約前に伝えず、入居してから「聞いていない」となれば、その方が大きなトラブルになります。

特に賃貸では、契約が終わればそれで終了ではありません。入居後に「この人から借りてよかった」と思ってもらえるかどうかは、リピートや紹介にも影響します。

目の前の契約を取るために不都合な情報を隠すより、先に伝えて納得して借りてもらう。

これは派手な営業テクニックではありませんが、長く営業を続けるうえでは非常に重要です。

資料の送り方一つでも、お客様のストレスは変わる

物件提案では、何を送るかだけでなく、どう見せるかも重要です。

物件資料がバラバラに送られてきて、どれがどの物件なのか分からない。URLを開いてLINEに戻って、また次のURLを開く。営業側からすると小さなことでも、お客様からすると少しずつストレスになります。

そこで、物件名、号室、住所、家賃、URLなどを整理して送る。必要であれば写真やパノラマなど、ポータルサイトだけでは分からない情報も加える。

研修では、「ポータルサイト以上の情報を出す」という話もありました。

弱くなりやすい提案 Revoの研修で話した提案
URLだけを送る 物件名・号室・条件を整理して送る
ポータルサイトと同じ情報だけ 現地情報や写真など、営業側が持つ情報も加える
お客様に探してもらう 営業側から候補や別の選択肢を提案する

「先にやる」営業が紹介につながっていく

研修の後半では、紹介営業についても話がありました。

Revoの賃貸エージェントが意識しているのは、契約が決まってからサービスするのではなく、契約になるか分からない段階から先に動くことです。

気になっている物件を確認する。必要であれば現地まで見に行く。写真を撮る。管理会社に確認する。お客様が困っていれば、時間を使って条件を整理する。

それをやったからといって、そのお客様が必ず契約してくれるわけではありません。

それでも「ここまでやってくれた」という経験は残ります。実際、申込に至らなかったお客様から別のお客様を紹介してもらうこともあるという話が研修では出ていました。

営業マン側からすると、契約にならなかった仕事は無駄に見えるかもしれません。しかし紹介まで含めて考えると、その場の売上だけでは判断できません。

先出しする
契約してくれることが決まってから頑張るのではなく、その前から相手のために動く。今回の研修では、これが紹介やリピートにつながる営業の一つとして話されていました。

賃貸営業は「案内係」になったら弱い

お客様は、営業マンが思っている以上に物件を見ています。

ポータルサイトだけではなく、SNS、Googleマップ、口コミ、ストリートビューまで見てから問い合わせる人もいます。そのお客様から言われた物件の空室だけ確認して、鍵を借りて、現地まで車で連れていく。それだけなら、不動産営業マンが間に入る意味はかなり薄くなります。

営業マンがやるべきなのは、その条件が相場に合っているかを伝えること。本当にそのエリアが合っているのかを一緒に考えること。お客様がまだ知らない選択肢を出すこと。初期費用や審査条件も含めて比較すること。そして、物件の良いところだけではなく、悪いところまで伝えることです。

物件を見せるだけの「案内係」ではなく、物件を選ぶための情報を持っている人になる。

お客様にとって、「この営業マンが間に入る意味」を作れるかどうか。

今回の賃貸営業研修をまとめると、結局ここに行き着くと思います。

営業の型を覚えたうえで、自分の強みを作る

今回研修を担当したRevoの賃貸エージェントには、長年積み上げてきた物件知識や管理会社との関係があります。しかし、全員が同じ営業スタイルになる必要はありません。

物件知識が強い人もいれば、ヒアリングが強い人もいます。紹介をもらうのが上手い人、SNSから集客できる人、細かい事務処理を正確に進められる人もいます。

ただ、その強みを出す前に、最低限の実務を覚える必要があります。物件確認、ヒアリング、管理会社への確認、審査、申込、契約。ここができないまま、自分らしい営業だけを追ってもうまくいきません。

まず型を身につける。そのうえで、自分の強みを乗せていく。

Revoでは、こうした現場で実際にやっている内容を、不動産エージェント・不動産営業マン向けの研修として共有しています。

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