CURATION
2026/10/13
相続した実家、名義はそのまま?相続登記の期限と確認すること
実家を相続したあと、登記の名義が誰になっているか、確認したことはありますか。固定資産税を払っていたり、家の管理を続けていたりしても、名義まで変わっているとは限りません。
相続登記は2024年4月から義務化されています。今回は、僕の身内で実際にあった話を交えながら、期限と最初に確認したいことを整理します。
1.売ろうとしたら、祖父の名義のままだった
僕の身内でも、親が亡くなったあと、不動産を売却しようとして困ったことがありました。調べてみると、名義は亡くなった親ではなく、さらに前の世代の祖父のままだったのです。
そこから相続関係を確認していくと、相続人が次々にいることが分かりました。遠方に住む人もいて、1人は海外におり、名義の問題が発覚してから何年も話がまとまらない状況が続きました。
売りたいと思ったときに、すぐ売却の話へ進めるとは限らないのが相続した不動産です。時間がたつ間にさらに相続が発生すると、関係する人が増え、必要な書類や確認事項も多くなることがあります。参考:法務局「不動産の所有者が亡くなった」
2.相続登記が義務化された背景と、原則3年の期限
相続登記がされないまま世代が変わることなどで、登記簿から所有者がすぐに分からなかったり、分かっても連絡がつかなかったりする「所有者不明土地」が社会問題になっています。土地の取引や活用、公共事業、災害からの復旧・復興などにも支障が出るため、その発生を防ぐことが義務化の背景にあります。参考:法務省「相続登記の義務化」
相続登記は、相続した不動産の登記名義を変更する手続です。2024年4月1日から申請が義務となり、原則として、相続が始まったことと、自分がその不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。売却の予定がなく、住み続ける場合や空き家にしている場合でも対象です。参考:法務省「相続登記の申請義務化について」
3.昔の相続も対象。2027年3月31日の期限を確認
義務化より前に相続した不動産も、登記をしていなければ対象です。2024年4月1日より前に相続で取得したことを知っていた場合、申請期限は2027年3月31日になります。ただし、以前に発生した相続でも、取得したことを知ったのが2024年4月以降であれば、その日から3年以内なので、自分のケースの期限を確認しましょう。
期限の目安
2024年4月1日より前に取得を知っていた相続:2027年3月31日まで
2024年4月1日以降に取得を知った相続:知った日から3年以内
正当な理由なく申請義務を怠ると、10万円以下の過料の対象となります。期限を過ぎたら自動的に10万円が科される仕組みではありませんが、書類集めや家族への確認には時間がかかることもあります。期限間際になる前に、今どこまで手続が済んでいるか確認しておきましょう。参考:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」
4.遺産分割がまとまらないときは「相続人申告登記」
誰が不動産を引き継ぐか決まっていないときも、話し合いが終わるまで何もしなくてよいとは限りません。すぐに相続登記を申請することが難しい場合には、自分が登記名義人の相続人であることなどを申し出る「相続人申告登記」があります。期限内に行えば、申出をした人の基本的な申請義務を果たすことができます。
ただし、相続人申告登記は所有権や持分を確定する登記ではなく、売却には別途、相続登記が必要です。また、遺産分割が成立した場合には、成立した日から3年以内に、その内容に沿った登記を申請する義務があり、この義務は相続人申告登記では果たせません。手続をしたあとに何が必要になるかも、あわせて確認しておきたいところです。参考:法務省「相続人申告登記について」
5.最初に確認したいのは、名義と相続の状況
まずは土地と建物それぞれの登記事項証明書で、現在の名義を確認しましょう。固定資産税の納税通知書が自分宛てに届いていても、相続登記が済んでいる証拠にはなりません。市区町村への税金の届出と、法務局での登記は別の手続です。参考:法務省「不動産登記のABC」、府中市「固定資産税の届出」
そのうえで、遺言書や遺産分割協議書の有無、相続人が誰になるかを整理します。祖父母の名義のままの場合などは、自分で判断しきろうとせず、手元の書類と分かっている家族関係をまとめて相談するとよいでしょう。
なお、相続税の申告が必要な場合の期限は、原則として相続の開始を知った日の翌日から10か月以内で、相続登記とは別です。引っ越しなどに伴う住所等変更登記も別の制度なので、それぞれ確認が必要です。参考:国税庁「相続税の申告期限」、法務省「住所等変更登記の義務化」
6.言い出しづらくても、早めに話す機会を
正直、相続は人が亡くなることを考える話なので、家族でも言い出しづらい部分があります。ただ、後になって困るのは自分だけではなく、家族や周りの人たちでもあります。だからこそ僕は、早めに話す機会をつくっておいた方がいいと思っています。
Revoには相続に関する資格を持つエージェントも在籍しており、最近は相続に関するご相談が増えています。まずはルールを把握して、分からないことを専門家に相談することが大切です。相続登記の具体的な手続は司法書士などに、相続した不動産の売却についてはRevoにご相談ください。参考:法務省「相続登記の相談先」
実家をどうするか、まだ決まっていない段階でも大丈夫です。今の状況から、お聞かせください。
※制度に関する記載は2026年10月時点の情報です。具体的な期限や必要な手続は、個別の状況に応じて法務局や専門家にご確認ください。
