CURATION
2026/10/18
家の買い替えは売り先行・買い先行?手残りと支払日で考える順番
こんにちは。Revo代表の安川亮介です。「今の家を売ってから次の家を買うのか、先に次の家を買うのか」。買い替えでは、この順番で迷うと思います。
僕は、資金に十分な余力があるなら、買い先行が一番いいと考えています。次に住む家を選び、引っ越してから今の家を売れるからです。ただ、それができるかは、その人のお金の状況次第です。家族の暮らしや仮住まいへの考えも含めて、先に話をしておく必要があります。
1.買い先行が合うかは、売れる前のお金で考える
売り先行は今の家の売却を先に決め、買い先行は次の家の購入を先に決める進め方です。買い先行なら、今の家を出る期限に追われず新居を探しやすく、引っ越した後は空き家として売却を進められます。だからこそ、資金に余力がある方には有力な選択肢だと思っています。
ただし、「今の家が売れれば払える」と、「売れる前に払える」は違います。今の住宅ローンが残っていて、新居にもローンを使うなら、二重返済になる期間が生じる可能性があります。現金で買える場合や、今の家のローンがない場合まで、必ず二重ローンになるわけではありません。
金融機関の審査に通るかも、家計にどのくらい余力があるかも、それぞれ確認します。気に入った家が見つかった勢いで「売却は後で何とかなる」と進めるのは避けたい。まずは、売却代金が入らない状態で何を払えるかを確かめます。
売り先行・買い先行・同時進行をまとめて確認したい方は、買い替えの進め方と引渡しの注意点も参考にしてください。研修内容をまとめた記事ですが、前半でお金と引渡しの流れを説明しています。
2.次の家に使えるのは、売却額から返済や費用を引いたお金
今の家の査定が出たら、その金額をそのまま新居の資金として置かないでください。住宅ローンの残高があれば返済が必要ですし、売却にかかる仲介手数料や登記関係の費用なども確認します。売却に伴う税金がかかるかも含めて、手残りの見込みを出します。
さらに、その手残りの全部を新居の頭金に使えるかは別の話です。新居購入の諸費用、引っ越し、必要な工事、当面の生活に残すお金もあります。売却側と購入側の費用を分けて書き出すと、二重に数えたり、必要な支出を落としたりしにくくなります。
査定額は、まだ決まっていない売却額の見込みです。想定より低い価格で売れた場合にも、新居の購入計画が成り立つかを確認してください。売却代金だけでは今のローンを返しきれない見込みなら、不足分をどうするかを金融機関も交えて先に相談します。
3.売買契約の日と、お金を受け取る日を分ける
「買主が決まったから、次の家の支払いもできる」とは限りません。一般的には、売買契約時に手付金を受け取り、残代金は決済時に受け取ります。新居の手付金や残代金を払う日が、その受取日より前なら、その間のお金を別に用意しなければなりません。
受け取る手付金も、返還が必要になる可能性や契約条件を確認せず、全額を次の購入へ回す前提にしないことです。カレンダーに、今の家で入るお金と、次の家で出るお金を両方書いてみてください。決済と引っ越しが同じ日かどうかも確認します。
| 確認する時点 | 今の家の売却 | 次の家・生活に必要なお金 |
|---|---|---|
| 契約時 | 手付金の受取額と返還等の条件 | 購入の手付金、契約時に払う費用 |
| 決済・引渡しまで | ローン返済、管理費など継続する支出 | 新居の残代金を払う日と資金の用意 |
| 決済・引渡し時 | 残代金の受取、ローン完済、売却費用 | 購入代金、諸費用、鍵を受け取る日 |
| 転居の前後 | 売却後に必要となる申告や納税の確認 | 引っ越し、仮住まい、保管、新生活の費用 |
これは日程を書き込むための整理表です。売却と購入が表の同じ順番で進むとは限らないので、実際の日付と金額を入れて確かめます。「同時進行でお願いします」だけで、資金の受取りと支払いが自動的につながるわけではありません。
4.売り先行では、仮住まいを家族で話しておく
売り先行は、売却額が決まってから新居の予算を考えやすい進め方です。ただ、新居が決まる前に今の家を引き渡すことになれば、仮住まいが必要になる場合があります。売却を優先するなら、この可能性を家族全員が理解しておくことが大事です。
仮住まいといっても、家賃だけの問題ではありません。初期費用、引っ越しの回数、家具の保管、通勤や通学への影響もあります。どの地域なら一時的に暮らせるか、どれくらいの期間や費用まで考えられるか、先に話しておきましょう。
売却が決まってから「仮住まいは絶対に嫌だ」となると、次の家を急いで選ぶことになりかねません。引渡しを遅くする希望があるなら、契約前に担当者へ伝えます。ただし、相手のある取引なので、こちらの希望だけで引渡し日を決められるわけではありません。
5.買い先行では、売却が遅れた場合まで試算する
買い先行で確認したいのは、新居を買った直後の支払いだけではありません。今の家が予定より長く売れなかったら、毎月いくら出ていくかを見ます。ローン返済が重なる場合はその合計額に加え、今の家の管理費、税金、保険料など、保有中に続く費用も確認します。
手元のお金が減っていく中で売却を急ぐことになれば、価格の見直しを迫られる可能性もあります。どの時点で売り方を見直すか、価格が下がっても不足しないかを、購入する前に考えておきたいところです。新居を気に入っていることと、旧居が売れるまで待てることを一緒にしないようにします。
住み替え向けの融資商品にも、審査や売却期限などの条件があります。例えば、りそな銀行の住みかえ関連商品でも、商品ごとに仕組みと条件が示されています。利用できると決めつけず、既存の借入先と新居の融資先に、借入れ・返済・売却の条件を確認してください。
6.お金、日程、家族の合意を一緒にそろえる
僕は、余力があれば買い先行がよいと思っていますが、余力がないのに無理に同じ進め方をする必要はありません。売り先行なら仮住まいを受け入れられるか、買い先行なら売却が長引いても支払いを続けられるか。家族で話してから、担当者と具体的な順番を決めていきます。
契約では、売れなければ新居の購入をやめられるのか、日程がずれたらどうするのかも確認します。買い替えに関する特約は、相手との合意や契約内容次第であり、自動的に付くものではありません。困ったときにできることを、契約前に確認しておく必要があります。
税金は、売却の特例と新居の住宅ローン控除に併用制限がある点にも注意してください。国税庁のマイホーム売却の特例などを確認し、売却・購入・入居の予定時期をそろえて、税務署や税理士に相談します。使える特例や税額が決まる前に、税負担をゼロとして予算を組まないことです。
買い替えの相談では、次の物件の希望と一緒に、今の家の売却と引っ越しの進め方も考えます。「先に売るか、先に買うかで迷っている」という段階で、売買相談用LINEからご相談ください。
参考:三井のリハウス「買替えの流れ」。確認日:2026年10月9日。融資・税・契約の条件は、個別に確認してください。
不動産エージェントにご興味ある方はこちらから説明会を予約
Revo代表が、働き方、費用、実務支援を1対1でご説明します。無料・60分。オンライン/対面(博多・北九州)に対応しています。
