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BLOG 不動産ガイド 不動産を売る 安川 亮介

2026/10/17

家を売る前にリフォームは必要?僕が原則「そのまま」を勧める理由

こんにちは。Revo代表の安川亮介です。家を売ろうとすると、「この壁紙は張り替えた方がいいかな」「水回りを新品にしてから売るべきかな」と考える方もいると思います。

僕の考えは、原則として、そのまま売ることから検討する、です。リフォームは、次に買う人が自分の好みに合わせてやりたいことも多い。売るために先にお金をかけたつもりが、余計な出費になることもあるので、工事を決める前に一度立ち止まってほしいんです。

1.まず、そのまま売る場合の見通しを聞く

築年数がたっているから、設備が古いからという理由だけで、先にリフォームを決める必要はありません。今の状態を見てもらい、どんな買主が検討しそうか、周辺の似た家と比べてどうかを担当者に確認します。そのうえで、現状での売却と、手を入れてからの売却を考えます。

売主がリフォームをすると、その工事の費用も時間も先に負担します。でも、かけた金額を、そのまま売却価格に上乗せできるとは限りません。「これだけお金を使ったのだから、この値段で売りたい」という事情と、買主がその家に払いたい金額は、別々に確認する必要があります。

もちろん、どんな家でも工事をしない方がよい、と決めつけるつもりはありません。傷み方や売却の期限、想定する買主によって考え方は変わります。ただ、工事を始める前なら選べることも、終わってからでは戻せません。まず現状での選択肢を残したまま相談してください。

2.売主の好きな内装が、買主にも合うとは限らない

家の内装には好みが出ます。壁紙の色、床の雰囲気、キッチンの形。「せっかくきれいにするなら」と売主の好みで選んでも、買主が同じものを好きとは限りません。購入してから、自分たちで選びたい人もいます。

例えば、トイレを南国風の雰囲気にしたら、使うたびに楽しいと感じる人もいるでしょう。一方で、次に住む人は、白を基調にした落ち着いた空間が好きかもしれません。どちらの好みがよい悪いではなく、売る前の工事で、まだ会っていない買主の好みを決めるのは難しいということです。

古い家を買って、自分の暮らしに合わせて直したい人には、改装前の状態が検討しやすい場合もあります。先に替えた設備を、購入後にまた替えるなら、工事が重なります。売主が選んだ完成形だけでなく、買主が選べる余地も含めて考えたいところです。

3.掃除とリフォームは、分けて考える

そのまま売るといっても、掃除をしなくてよいという話ではありません。床の物を片付ける、水回りを洗う、窓や換気で室内を整える。日常の清掃と、設備の交換や間取り変更は、費用も目的も違います。

また、故障や水漏れなどの不具合も、壁紙の好みとは分けます。安全や被害の拡大に関わるものは、売り方の話より先に対応が必要な場合があります。何が起きているかを担当者に伝え、必要なら専門業者に確認してもらいましょう。

作業の種類目的先に確かめること
清掃・整理汚れを落とし、室内を見やすくする自分でできる範囲と、業者へ頼む範囲
小さな補修建具などの使いにくさを整える症状・原因・費用。見た目だけで判断しない
不具合への対応安全の確保や被害の拡大防止調査や修理の必要性、買主への説明内容
内装・設備の大きな改装仕上がりや使い勝手を変える想定する買主、費用、工期、現状売却との差

この表は、一律に工事の要否を決めるものではありません。まず作業の目的を分けるための整理です。清掃で落ちる汚れを理由に設備を丸ごと替えたり、原因の分からない染みを壁紙だけで覆ったりしないようにしてください。

4.比べるのは工事後の売値と、最後に残るお金

工事を提案されたら、「工事後はいくらで売り出せますか」だけでなく、「その価格で成約すると考える根拠は何ですか」と聞いてみてください。近くで売り出されている物件の価格と、実際に成約した価格は、同じではありません。条件の違いも含めて説明してもらいます。

次に、そのまま売る案と工事する案について、成約額の見込み、工事費、売却にかかる費用、売れるまでの維持費を並べます。ローンの返済や税金も確認し、手元に残るお金を比べます。工事後の売値が高くても、支出がそれ以上に増えれば、手残りは少なくなります。

予定より工期が延びた場合や、想定より低い価格で売れた場合も見ておきたいところです。工事の見積額は確認できても、将来の成約額まで確定するわけではありません。売却を終えたい時期まで含めて、費用をかける理由があるかを考えます。

売却では、工事費の検討とあわせて、実際にいくらで売り出すかも大切です。販売価格と家の見せ方については、不動産を売るとき、一番大事なのは「査定価格」ではなく「販売価格」ですで説明しています。

5.解体も、売り方が決まってから考える

古い戸建てでは、「建物を壊して更地にすれば売りやすいのでは」と考えることもあるでしょう。僕は解体についても、先に進める前に相談してほしいと思っています。建物を使いたい買主や、リフォームして住みたい買主がいる可能性を確認してからです。

解体すると、費用がかかり、建物を残して売る選択肢がなくなります。更地で売る方針が合う場合でも、費用を誰が負担し、いつ解体し、どの状態で引き渡すのかを整理します。「とりあえず壊しておこう」で進めるには、大きな判断です。

住宅を取り壊すと、土地に適用される住宅用地の税の軽減に影響する場合もあります。所在地の自治体に、解体時期とその後の利用を伝えて確認してください。福岡市内の物件なら、福岡市の土地に対する固定資産税の案内が確認先の一つです。

6.現状で売るなら、状態をきちんと伝える

最後に、ここは間違えないでほしいところです。「そのまま売る」と、知っている不具合を伝えなくてよいことは違います。雨漏り、設備の故障、過去の補修など、把握していることは担当者に伝えてください。工事の記録や写真が残っていれば、一緒に整理します。

契約書に「現状有姿」と書けば、すべての責任がなくなるわけでもありません。現状での引渡しと、契約不適合責任をどう定めるかは別の確認事項です。免責の特約があっても、知りながら伝えなかった不適合について責任を免れないことは、国民生活センターの解説でも示されています。具体的な契約内容は、担当者や必要に応じて法律の専門家に確認しましょう。

僕は、売る前に見た目を全部新しくするより、まず現状を把握し、その状態でどう売るかを考えてほしいと思っています。リフォームや解体の契約をする前に、売買相談用LINEからご相談ください。何に費用をかけようか迷っているか、その概要からで大丈夫です。

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制度・参考資料の確認日:2026年10月9日。税の取扱いや契約上の責任は、物件・契約内容などによって異なります。

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