CURATION
2026/10/19
2025年4月から新築住宅はどう変わった?省エネ基準と家選びのポイント
Revoの安川です。最近の夏は本当に暑くて、冷房なしで過ごすのは厳しいですよね。気象庁のデータでも、日本の猛暑日や熱帯夜は長期的に増えています。気象庁の解説
冷房は使いたい。でも、電気代も気になる。僕は、こうした暑さやエネルギーの問題を考えると、住宅の省エネ性能はこれからもっと重要になると思っています。
そこで今回は、2025年4月から始まった新築住宅の省エネ基準適合義務化について、家選びにどう関係するのかを整理します。「省エネ基準」「ZEH」など、似た言葉の違いも見ていきましょう。
2025年4月以降に着工する新築住宅が対象
2025年4月1日以降に着工する新築住宅は、原則として国の省エネ基準を満たすことが義務になりました。床面積10㎡以下などの例外はありますが、戸建てやマンションを含め、幅広い住宅が対象です。
ここで確認したいのは「着工した日」です。2025年4月以降に売り出された、完成した、購入した、という日付だけでは判断できません。建売住宅を選ぶときも、販売時期だけで判断せず、物件資料で性能を確認しましょう。国土交通省・制度の施行日
省エネ性能は「断熱」と「設備」をセットで見る
住宅の省エネ基準では、大きく分けて二つの性能を見ます。一つは、窓や壁、屋根などを通じた熱の出入りに関わる「断熱性能」。もう一つは、冷暖房や給湯、換気、照明などで使うエネルギーに関わる性能です。
断熱性を高めると室内の温度を保ちやすくなり、効率のよい設備と組み合わせることで、使うエネルギーを抑えやすくなります。窓や断熱材だけでなく、給湯器や冷暖房設備も関係するんですね。
ただし、基準を満たせば光熱費が一定額になる、というものではありません。同じ家でも、住む人数や設備の使い方によって、実際のエネルギー使用量は変わります。
省エネ基準を満たす住宅とZEH水準の違い
今回義務化された省エネ基準は、対象となる新築住宅に求められる最低限の水準です。その基準を満たした住宅の中にも性能の違いがあり、より高い断熱性能と省エネ性能を備えたものが「ZEH水準」です。
さらに、「ZEH水準」と「ZEH」も区別が必要です。ZEHは、断熱や省エネ設備に加えて太陽光発電などを組み合わせ、年間のエネルギー収支を実質ゼロ以下にする住宅を指します。物件資料にZEH水準と書かれていても、それだけで太陽光発電が付いている、光熱費がゼロになる、とは判断できません。国土交通省・省エネ性能表示制度
中古住宅やリフォームはどうなる?
今回の改正で、今ある家が一律に違法になるわけではありません。中古住宅を購入するだけで、新しい省エネ基準に合わせて家全体を改修する義務が生じる、という制度でもありません。
増築や改築を行う場合は、原則としてその工事を行う部分が対象になります。一方、修繕や模様替えに当たるリフォームは、この省エネ基準適合義務の対象外です。ただし、建築確認などの手続きが必要かどうかは別の話なので、工事内容を建築士などに確認してください。国土交通省・制度Q&A
家選びでは省エネ性能ラベルを確認する
2024年4月から、新築住宅などの販売・賃貸広告で省エネ性能を表示する制度が始まっています。ラベルでは、エネルギー消費性能を星の数、断熱性能を数字で確認できます。候補の物件同士で見比べる手がかりになります。
「目安光熱費」が表示されている場合もありますが、これは一定の条件で計算した年間の目安です。実際の支払額は住む人数、設備の使い方、電気やガスの料金プランなどで変わり、表示額になるという保証ではありません。国土交通省・目安光熱費の見方
内見では分かりにくい部分なので、次の三つを聞いてみると確認しやすくなります。
- 省エネ性能ラベルや、性能を確認できる資料はあるか
- 断熱性能はどの等級で、窓はどのような仕様か
- 目安光熱費がある場合、どのような条件で計算されているか
これからの家選びは、住んでからのエネルギーも考えたい
電気代については、2026年夏にも7~9月使用分を対象とした国の料金支援が設けられました。ただ、支援には対象期間があり、電気料金そのものも変動します。家を長く使うことを考えると、その時点の補助だけに頼らず、必要なエネルギーを抑えやすい家かどうかも見ておきたいところです。経済産業省・2026年夏の料金支援
AIの普及などに伴い、世界のデータセンターの電力需要は今後増えると見込まれています。ただし、この動きだけで家庭の電気料金が上がると決まるわけではありません。IEA・AIとエネルギー需要の見通し
暑さを我慢するのではなく、冷房を使いながら少ないエネルギーで快適に暮らせる家を選ぶ。僕は、この視点がこれからの住宅選びでますます大切になると思っています。購入価格や住宅ローンの返済額と一緒に、住み始めてからの光熱費や快適さも確認してみてください。
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